OS仮想環境の検証用HW

fedora

QEMU KVM VirtulBox Xen

ここ1ヶ月ほどOSのバーチャル環境(VPS)に興味があって、いろんな書籍や文献をあさりつつ QEMU KVM VirtulBox Xenなど試してきた。私として現時点では、KVM(qemu-kvm)環境が一番いい感じであると思う。OSバーチャルの各特徴は、次回の機会に書くとして、個人的に本格的に動作状況をテスト・検証しておくことにした。

そこで新しいマシン(デスクトップ)を購入。と言ってもパーツ毎購入で以下の構成で組み上げた。

  • CPU Intel i7-2600 3.4GHz
    コアが4つの、スレッド8つ。 もちろん仮想用途なのでVT-X機能あり。
  • Memory DDR3 16GB
  • M/B Intel H61 チップセット
  • Strage SSD 120GB

ここ何年もスタッフがパソコン組み立てをしてるで、私自身パーツ組み上げで完成させたことはなかった。(パーツ交換などは頻繁にしてますけどね)今回は久々に自分でやってみた。今やほとんどデバイスがM/B内臓のため、何の苦労もなく1時間満たなくテスト用OS(LiveUSB)起動までこぎつけた。 M/Bのマニュアルは日本語化されていましたが、読みながら配線したのは、電源スイッチ・HDDランプまわりのところ位でね。M/Bマニュアルの日本語化は当たり前なのかもしれない。

OSは Fedora16 64Bit LXDE をインストール。 「インストーラーのパーテーション」で何度かやり直したのがあって、「意図的にSwapなし、LVM環境なし」にするのに少々手間取ったが、こちらもデフォルトの起動まで1時間位でした。

KVM起動テスト

kvmモジュールロード
# modprobe kvm
# modprobe kvm-intel

モジュール確認
# lsmod | grep kvm
LiveUSBの起動 ( USBメモリ が sdd )
# qemu-kvm -m 2048 -hda /dev/sdd -monitor stdio

DVDイメージの起動

DVDイメージからの起動でちょっと応用的なものを紹介します。

DVDのISOイメージはTrackBack5を使用。TrackBack5はUbuntuベースなので、透過マウント(aufs)がつかえます。DVD起動からブートローダーisolinuxでカーネル・パラメータを書き換えして起動できますが、KVMでは細かいパラメータがあり、カーネル、initrd、appendを個別に指定することができます。

-m
つかうメモリ容量の2048MB(2GB)を指定。32bitのKVMでは2GB未満まで。

-cpu
core2duoを指定。 仮想CPUのタイプは qemu-kvm -cpu ? のコマンドで確認できます。

-hda
kvm.img 仮想ドライブのファイルを指定。

-cdrom
BT5R2-KDE-32.iso DVDやCDなどのISOファイルを指定。今回はBackTrack5のISOイメージ。

-kernel
vmlinuz 起動カーネルの指定。 DVDに入っているカーネルをローカルにコピーすること。

-initrd
initrd.gz こちらもカーネル同様 initrd をDVDからコピーして指定。

-monitor
stdio KVMの情報確認やコントロールするコンソールの場所をコマンド実行したコンソールへ指定。

-append
isolinux(syslinux)のカーネルへ渡すパラメータ(引数)の指定。 persistent は ubuntu系の透過マウントを有効。

persistent モードを使う場合、 kvm.img の仮想イメージをfdisk フォーマット casper-rwが保存されている必要があります。仮想イメージに手を加えず、一旦DVDのLiveモードで起動したうえで、仮想イメージの中身を作成してもよいですが、Linuxではqcow2の仮想イメージをfdisk フォーマット マウントすることなどの操作が可能です。これはまたの機会にでも紹介します。

(起動コマンド例)

コマンドは1行
# qemu-kvm -m 2048 -cpu core2duo -smp 2 -hda kvm.img -cdrom BT5R2-KDE-32.iso \
-kernel vmlinuz -initrd initrd.gz -append -monitor stdio \
"boot=casper initrd=/casper/initrd.gz rw quiet persistent debug text"

KVMパフォーマンス確認のため、aircrack-ng(無線LAN クラックツール)のWPAパスフレーズ・クラックを動作させてみました。やはりKVMは高速な動作状況でした。

今後の「仮想環境」検証について

KVM環境で試したいいくつかの事があり、まだまだしばらく楽しめそうです。

  • ネットワークのブリッジ
  • VirtLib(RedHat開発の仮想環境ドライバ・ライブラリ)
  • 仮想ドライブのもろもろなテクニック(スナップショットなど)

GMO や さくらインターネット などで、続々とVPS環境を安価に提供するサービスがでてきています。今後、nexiaでもこれらの仮想環境のノウハウを活用していきたいと思っています。

 

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